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たかが木っ端、されどマホガニー

2016-05-07

いきなり濁った水が入ったボウルの写真から始まった今週のブログですが、これは蒸気を当てて木を曲げているところです。

中世から近代にかけての英国家具は、王が代わり時代が変わると共に様式や使われる材料も時代に合わせて変化してきました。
オークからウォールナット、そしてマホガニーへと曲線を表現したり細かい彫刻を施し易い材料に変わってきたわけですが、いつもマホガニーを触る際は「作るモノに合った材料としてマホガニーが欲されたのか?もしくはマホガニーが手に入るようになった為のデザインなのか?」など、キューバマホガニーがスペインマホガニーと呼ばれる所以なども含めて色々考えてしまいます。

実際にマホガニーは作業性が高く、繊細な表現をしたい作り手にとっては適した木材料だと思います。

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上の写真は、ビクトリア時代にマホガニーで作られた家具の扉です。
当時の家具は一枚物の板を彫るのではなく裏表共にいくつかのパーツで組まれているものが多く、これは中央に入る彫刻パーツを固定する押し縁が欠損していたので古材を使い作り直しました。
蒸気を当てつつ、折らない程度の力加減でカーブに合わせて少しずつ曲げて行きます。

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メンテナンスに使う木材料も様々です。
新しい木材を使うこともあれば、古い家具から取り貯めた古材も使用します。
最後の写真のように、本体が無くなってしまった家具の中板だけを材料として買い付けることもあります。
家具として考えると価値がなくなってしまったかも知れませんが、50x100cm・20mm厚のマホガニーの一枚板は貴重な材料と言えます。

大事にしすぎて、これからも使わずにずっと持っているだけになりそうな材料のひとつです。

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