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#019『ドアメンテナンス』

2016-09-24

この度、ステンドグラスドアやノブ、キーボックスなど一式を御買上げ頂き、塗り直しを含めメンテナンスさせて頂きました。

玄関ファサードのリフォームを兼ねたドア交換の為、現地の業者さんとも打ち合わせの上作業開始となりました。

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ご依頼内容は、上の写真のドアにプレートが付属したノブを取り付け、キーボックスを仕込み、吊り元を左右逆に変更するということでした。
先ず行う作業は、それぞれのパーツの詳細寸法を採寸するところからになります。

結果として、キーボックスのバックセット(ドア小口からキーシリンダーの中心までの距離)が60mmでしたので、ノブにも同じくバックセット60mmのラッチ(国産)をご用意しました。

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今回組み込むノブは特殊な形状をしており、心棒がボルトで接がれる仕様になっていました。
心棒の太さもラッチの開口寸法と合わず(イギリスのモノは全般的に太いです)、削って微調整を重ねます。

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だいぶ端折りますが、仮組み完了致しました!

そこで今更なのですが、実はこのキーボックスは欧米のホテルや住宅に多い、鍵を挿してノブと一緒に回してドアを開けるタイプのモノになります。
要は、鍵もドアノブと同じ働きをするオートロック式のキーボックスですので、ドアを閉めると勝手に鍵が掛かるというメリットはありますが、鍵を持たずにドアを閉めてしまうと外からドアを開けられない仕様になります。(ロックが掛からないようにするレバーはあります)

「ドアを閉める、鍵を掛ける」ではなく、「ドアが閉まる、鍵が掛かる」に最初は慣れて頂く必要があるかと思いますが、慣れると意外と便利なシステムです。

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ちなみに、部屋内はこんな感じになっています。
ノブと真上のつまみを同時に回して頂くと、飛び出ているラッチが両方引っ込みますのでドアが開きます。
(一番小さなレバーが、先述のロックが掛からないようにするストッパーです)

ラッチは鍵と同方向に回すことを想定して、左右両方向に回る丸玉用ではなく一方にしか回らないレバー用を使用致しました。
そして、勘の良い方はお気付きかも知れませんが、ドアノブの心棒がボルトで接がれている点も、ボルトの締め方向にのみ回すことでドアが開く様にしましたのでクリア出来ました。
(対面は緩み方向に回すことになりますが、ラッチと固定しましたので外れません)

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そして、回し心地が悪かった原因になっていた隙間を埋めて、色合わせをした塗料で再塗装を施して完成です。

あとは、出来るだけたくさんの合鍵を作って頂くのが一番大事かも知れませんね(笑)

お取り付け頂くのが楽しみです☆

 

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