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#032『逆再生』

2017-07-01

椅子やテーブル達、ビクトリアン様式を中心としたアンティークスをお納め致しました。
と、いつもでしたら納品事例をUPするのですが、今回は作業を遡りつつブログで書いてみようと思います。

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実はこちらの美しい椅子は、お客様のところに伺い作業を行うスペースや電源をお借りして張替え致しました。

お客様自らご用意下さいました生地を張るのですが、その柄行きや配置をお決め頂くために組み直しや再塗装、下地を張ったところまでを準備しての出張作業でした。

もちろん、移動に掛かる高速移動燃料費などを含み出張作業費を頂戴しますので、工房で行う作業と同じクオリティを保つため車には使うことが予想される道具達を満載にして赴きます。
それでもたまに忘れ物をしたり足りないものが出てきて、現地の金物屋さんやホームセンターに走ることはあります。。。

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上の写真は、出発前の最終チェックの時に撮りました。
100年以上経つ椅子ですのでもちろん小傷などはありますが、色斑や艶感、置いた時の脚のがたつきなどを調整します。

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ちなみにこちらの写真は、買付け時から1ピース抜けていた象嵌パーツを作っているところです。
上の写真は、色味の調整前
下の写真は、色味の調整後

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顔料を筆で塗り重ねているところです。

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実際の作業では、一度でぴったりの色が出ることは殆どありません。
顔料の性質上、乾く前と後では色味が違って見えたりしますので、「あーでもない、こーでもない」と何十パターンで混色します。

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顔料は絵の具のように種類がなく、クレアアンティークスでは赤・黄・茶・黄土・黒・白の6色を混ぜ合わせて使います。
この6色があれば、オーク・マホガニー・ウォールナットやローズウッドなど木製のアンティーク家具(日本の家具も含む)の色は自在に作ることができます。

ただし、今回はインレイパーツでしたので数を打って当てました(笑)

この度無事に納品が完了した他のアンティークスを含め、これからも大切にお使い頂きます。

 

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