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Q2、何回焼いたでしょう?(後編)

2021-06-05

ということで、ひと先ずお顔は後にするとして周りのガラスをカットすることにしました。
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前回のブログで書いた雲母を挟んで焼いたガラスです。

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背景に使うのは、緑青のような綺麗な色をしたヨーロッパの吹きガラス職人さんが作ったもの。
おそらくドイツで焼かれたアベンチュリンガラス、こちらも同じく鉱物系のキラキラ光る細片が散りばめられています。
実際の図の背景は朱色ですが、発色に於いて透過する光の影響が比較的少ない不透明系のこの色のガラスが使いたくてご了承いただきました。

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擬宝珠などポイントで配置したこれらのガラスは、日本の吹きガラス職人さんが金箔や銀箔を入れて焼いてくださったものを加工しました。
(ありがとうございました)

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そうこうしているうちに、概ねガラスを切り終え全景が見えてきましたので絵付け作業に移ります。

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先ずはご指示いただいた印相(定印)を描きました。
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次に大小十二尊の仏様。

拡大した写真資料をどこへ行くにも常に持ち歩いていたのですが、いつも公私ともにお世話になっている先生とたまたまお会いして、雑談の範囲で近況をお話したところ「このお顔はオリジナルで、こちらのお顔は修復が入ってますね」と教えてくださいました。
(ありがとうございました)

そのアドバイスを踏まえオリジナルのお顔を基本にしつつも、過去のお仕事やご縁で頂戴した書籍や展覧会図録なども開き沢山の仏様を見ました。
もちろんどこかの仏様のお顔をそのまま真似するわけにもいかないので、あくまでも参考に。

そんな中、また違う先生からも「仏様のお顔は本当に難しい(奥が深いの意)から変に真似して描くより、自分の思う絵を描いたほうが良い」という旨の助言をいただきました。
(ありがとうございました)

個人的には、たとえ普段親しくしていただいているとしても、如何なる専門家にもその専門知識を軽々しく尋ねないよう気をつけていますが、今回はつい。。
でも、頂戴したアドバイスのおかげで力が抜けて気が楽になり、幼少の頃、遠足で行った奈良公園で大仏さまをお絵かきしたのを思い出しました。

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描き出すと早かったです。

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2色のグリザイユを使い、2回目の焼成。

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次に少しだけ陰影を入れました。

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グチュグチュ

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シャッシャッ

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トントンッ

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カリカリッ

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ポンポンッ

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ジュージュー!←このオノマトペ合ってますか?(笑)

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最後にシルバーステインを入れてもう一度焼きます。

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綺麗に発色しました。

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全てのピースが揃うと、一気に組み上げました。

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完成です。

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まだ本堂の修復工事が続いていた中、仕上がったステンドグラスを境内で宮大工さんと建具職人さんにお渡しして、お仕事として納品完了。

それから暫くして、たまたま檀家の総代さんや以前総代をされていた方にお会いする機会があり、その際「あれ綺麗やったわ、うちのお寺さんにええ仏さん描いてもろておおきに」と言ってくださいましたので、上手く言えませんが、このお言葉をもって全て完了出来たことに安堵しました。

こちらこそ本当にありがとうございました。
 

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