ずっと使っていたノミが欠けました。
と言っても最近の話しではなく、ある日、木を彫っていてフと気付くとこうなっていました。
今まで大切にされてきた古い英国家具には、過去の修理で外から見えないところにビスや釘が入っていることも多く、たまたまそこに刃先が当たると刃こぼれしますが、こちらは地面に落としたわけでもないのに縦に大きく破断していました。
実際、刃もだいぶ短くなっていたので、新しいノミを買って、欠けたほうは現在ステンドグラスをアンティークフレームから外す際のパテ割り用に使っています。
次は彫刻刀ですが、ご覧の通りもう砥げないぐらい短くなってしまいましたので、新しい平刀を買いました。
もちろん、短いほうは捨てるわけがなく、古いステンドグラスを分解した際のガラス表面に固着したパテ取り用として使っています。
これだけを読むと、刃物たちの墓場がステンドグラス作りみたいに聞こえますね(笑)
でもそんなことはなく、ステンドグラスも作業に合わせた刃物をいろいろ使用します。
今回写真は載せていませんが、レッドナイフと呼ばれるケイムを切ったり潰したりする専用のナイフは幾つか種類があり、長いモノは刃が6cmを優に超えるので、正当な理由なく持ち歩いてはいけないそれに該当するかも知れません。
もちろん、それを持って外をうろうろすることはありませんが、長く湾曲した刃がこぼれたら研ぎ直すのに時間が掛かるので、作業内容によって片刃ニッパーと使い分けています。
下の写真は、本当にいろいろ使った結果、ここ10年ぐらい愛用しているニッパーです。
実際に握った時のサイズ感が自分には合っていて、他に比べて刃の厚みが薄いので気に入っています。
四つ同じ物ですが、一番左は常時ストックしている新品です。
左から二番目は、先日下したばかりのもの。
開封した直ぐは、しばらく他の修理に使ってから、少しこなれたタイミングでステンドグラス用にしています。
左から三番目は、半年ぐらい使っています。
現在、主に使っている1本です。
一番右は数年使っているのですが、刃が少し歪んでいます。
また、握り過ぎてカバーのゴムも千切れてしまっているので、そろそろ限界かなぁと思っています。
あ、もちろん捨てません。
次は、椅子を張り替える際の、古い座面剥がし用としてまだまだ活躍してもらいます!