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from scratch

2016-07-09

何かを作る際、いつもどこから作るかを考えます。

『どこ』と言うのは、使う材料の形状を指します。
要は、どこまで作られた(用意された)素材を用いるか。

以前、何度かお仕事をご一緒した家具職人さんが、「いつか自分で育てた木を使ってオリジナルの家具を作りたい」と仰っていたのを思い出します。
「では、私たちで植樹して、孫の代で何かを作ってもらいましょう♪」と笑い話の雑談でしたが、確かに今仕入れられる木はどこかで誰かが永い時間を掛けて育てて下さった材料だと思います。

日々アンティーク家具に触れる中で、その永い年月をかけて育てられた木を使って作られた当時の家具が同じぐらい永い時間大切に使われて来たのだと思うと、アンティーク好きとしては益々愛着が湧いてしまいます。

話が逸れてしまいましたが、材料の話に戻すとガラスや金属は先ず地面を掘って見つけた鉱石を溶かすところからですね。


極端な話はさておきまして、かれこれ3度目の夏を迎えます神戸の異人館でのお仕事に使うのですが、下の写真は真鍮で作った小さな輪です。

blog300709_01.jpg

以前、同じ時代に建てられた屋敷で見たことがあるモノを模した、真鍮棒を丸めただけのとてもシンプルな作りです。
ホームセンターなどで代用できるモノや、樹脂やプラスチックなど様々な素材で作られた既製品はたくさんありますが、100年後に誰が見ても真鍮棒さえあれば作ることが出来る様に敢えてこの原始的なものを採用しました。
blog300709_02.jpg

本来、真鍮は放っておいても自然の酸化で風合いが出てきますが、今回は周りのモノに合わせるため薬品で着色してパーツの完成です。
銅と亜鉛の合金である真鍮にもいろいろあり、その含有率の違いで古色の仕上がりも異なります。

結局のところ、どこかで誰かが作って下さった真鍮棒を曲げただけです。。。

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