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#094『21世紀の切手と19世紀の切手』

2022-11-12

1914 Royal Enfield small engined motor bicycle
1938 Triumph Speed Twin two cylinder innovation

とっても画になる素敵なバイクたちですね!
実際、Royal Mail切手のモチーフとして絵になっていますもんね。
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まだ学生だった頃、古いBSAに乗った英国紳士と道端でたまたま仲良くなって、自慢の愛車を見せてくださったことがありました。
バイクと同い年とも仰っていて、その時初めて知ったのですがイギリスの旧車はシフトとブレーキのペダルが左右逆で、実際に乗るには少し慣れが必要かも知れませんね。
いじっていたのか元々なのか判りませんが、確かギアチェンジも逆シフトでペダルを踏んで加速されていたと記憶しています。

「乗りにくくないですか?」の問に、「ハハハ、ずっと乗ってるからこれが普通だよ」と。

そりゃそうだ(笑)

ということでどうでもよい思い出話はさておきまして、実はこの切手、2005年に発行されたものらしく、昨年の入荷で到着した家具の引き出しの奥に入っていました。
(現在その家具は納品済みですので、下の写真は違う家具を使ったイメージです)
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ドロワー自体を引き抜くと、いろんなモノが奥に挟まっていたり落ちていたりすることがあります。
ブログを始めた2016年、最初に書いたのが『職人のコレクション』というタイトルでした。
日々いろいろなモノが見つかるのは、今も職人一同小さな楽しみです。

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そしてこちらは、今回の入荷で到着したビクトリア時代のビューローブックケースです。
店頭に並べるため組み直しをしていると、引き出しの後ろではなく、その奥の背板と本体の隙間からいろいろ出てきました。

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コイン、切手、名刺、メモ(英語ではない?)など。

メモは読めませんでしたが、名刺の住所はサザンプトンの閑静な住宅地に位置するレンガ造りのお住まいでした。ただ、これ以上は意味のない詮索になりますのでここまでにします。

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で、先ずは3ペンス銀貨(.800)。
裏面には英語とアフリカーンス語で、南アフリカ1934年とあります。

日本の元号でいうと昭和9年、ふと当時の出来事をネットで検索すると忠犬ハチ公の像が設置、ベーブルースを含むアメリカ大リーグの選抜チームが来日、そしてあの有名なネス湖のネッシーの写真(後に捏造となった?)が撮影された年とのことです。

「もっと他にあるでしょ!」とツッコまれそうですね(笑)


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話を戻しまして、表面にはジョージ5世の肖像が描かれています。
現在のチャールズ国王のお母さんのお父さんのお父さんですね。
アフリカの多くの国でフランス語が使われているイメージがあり、勝手に仏国領だったと思い込んでいたのであらためて勉強になりました。

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そして次は、まだ耳が付いたままの切手。

ヴィクトリア女王のGolden Jubilee(即位50周年)を祝い、1887年に発行されたモノのようです。
ちなみに、先述のジョージ5世のお父さんのお母さんにあたりますが、Diamond Jubilee(即位60周年)を記念する切手の発行はなかったみたいです。

日本の元号でいうと明治20年、またもや当時の出来事をネットで検索するとトーマス・エジソンがエジソン電気照明会社を設立、イギリス人技師の指導のもと横浜に日本初の上水道完成、そして逓信省が『〒』マークを制定した年とのことです。

ということで、切手に始まり切手に終わろうとしている今回のブログですが、そもそもイギリスで郵便はいつから始まったのか興味が湧いてしまい、ロイヤルメールのウェブサイトを覗くと1635年にチャールズ1世によって一般大衆向けの郵便サービスとして整備されたらしいのですが、一番最初に郵便ネットワークを設立したのは1516年ヘンリー8世によるとのことです。

えーっと、ヘンリー8世はヴィクトリア女王の父方のお祖父さんの父方のお祖父さんの父方のお祖母さんの母方のお祖父さんの母方のお祖父さんの叔父さん。

お疲れさまでしたっ!(笑)
 

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